機能を足すより、削る方が難しい。これはデザインの世界でよく言われることです。
高機能な製品を作るのは、ある意味で簡単です。本当に難しいのは、必要なものだけを残し、価格を抑えながら魅力を保つこと。引き算のデザインには、足し算とは違う発想が求められます。
今回ご紹介するのは、glafit株式会社様の電動バイク「NFR-01 Lite」のプロダクトデザイン事例です。より多くの方に届けるための普及価格帯を目指したスタンダードモデルを、引き算のデザインで作り上げました。なお、glafit様の車体は、JMS2025の展示会ブースでも展示されています。

プロジェクトの背景:コストを抑えつつブランド価値を保つ
このモデルは、上位モデル「PRO」の普及版という位置づけです。普及型モデルの開発には、いくつかの高い壁がありました。
まず、価格を抑えながらも、安っぽさを感じさせないデザインが求められました。コストダウンと品質感は、両立が難しいテーマです。次に、初めて電動バイクに乗る方でも迷わない、直感的な操作性も必須でした。誰にとっても使いやすいことが、普及モデルの条件です。
&Aのアプローチ:引き算のデザイン
これらの課題に対し、&Aは「引き算のデザイン」でアプローチしました。まず、上位モデルである「PRO」の機能を徹底的に精査しています。そのうえで、日常使いに本当に必要な機能だけを厳選しました。
機能を絞ることは、単なるコストダウンではありません。本当に必要なものを見極め、それ以外をそぎ落とす作業です。その結果、手軽な価格と実用性を両立したモデルが完成しました。
デザインのこだわり:3つの設計判断
① 機能を厳選したスマートな造形
まず、街乗りに特化して機能を絞り込みました。あれもこれもと詰め込むのではなく、日常の移動に必要な機能に集中しています。
そこで生まれた余裕を活かし、シンプルで洗練されたフレーム構成を追求しました。その結果、機能美が際立つプロダクトとなっています。無駄がないからこそ、美しい。引き算が生んだ造形です。
② 親しみやすく実用的なスタイリング
次に、幅広い層のユーザーが使いやすいデザインを目指しました。一部のマニアではなく、誰もが手に取りやすいことを重視しています。
具体的には、日常の風景に馴染むカラーリングや形状を提案しました。そのおかげで、誰でも気軽に乗り出せる「軽やかさ」を表現できています。身近に感じられるデザインです。
③ 移動が喜びに変わるユーザー体験
さらに、快適なハンドリングや操作感にもこだわりました。普及モデルでも、乗る楽しさは妥協しません。
その結果、近場の移動が単なる作業ではなく、走る楽しさを体感できる時間に変わりました。このように、実用性と情緒的な価値を高い次元で融合させています。価格は抑えても、体験の質は落とさない設計です。


プロダクトデザインで大切なこと:制約の中で価値を生む
プロダクトデザインは、自由に作れる時だけが本領ではありません。価格やコストといった制約の中で、いかに魅力を生み出すか。そこにこそ、デザインの力が問われます。
NFR-01 Liteでは、引き算のデザインで普及価格帯と実用性を両立しました。制約を、むしろ洗練のきっかけに変えています。&Aは、製品のコンセプトに応じた最適なプロダクトデザインに対応できます。製品の詳細はglafit公式の製品ページでご覧いただけます。
同じくglafit様の次世代モビリティについては、電動モビリティ「WAKUMOBI」のプロダクトデザイン事例でご紹介しています。また、これらの車体を展示したJMS2025 展示会ブースデザイン事例もあわせてご覧ください。
製品開発・プロダクトデザインをお考えの方へ
「コストを抑えつつ魅力的な製品を作りたい」「普及モデルをデザインしたい」という方のご相談を受け付けています。制約の中で価値を最大化するプロダクトデザインをご提供します。まずはお気軽にお問い合わせください。
案件概要
| クライアント | glafit株式会社様(公式サイト) |
|---|---|
| プロダクト | 電動バイク「NFR-01 Lite」(普及価格帯スタンダードモデル) |
| コンセプト | 引き算のデザイン(機能厳選×実用性) |
| 特徴 | 街乗り特化/日常に馴染むスタイリング/快適な操作感 |
| 対応範囲 | プロダクトデザイン / 造形設計 / スタイリング |
| 関連事例 | WAKUMOBI / glafit JMS2025 展示会ブース |
