たとえば、街中のちょっとした移動。そこには「最後のひと区間」という課題があります。つまり、駅から目的地までの数百メートル。これを快適にできれば、生活の質は大きく変わります。さらに、その移動を楽しい体験に変えれば、製品への愛着も育ちます。
そこで今回ご紹介するのは、「X-SCOOTER LOM(クロススクーター ロム)」のプロダクトデザイン事例です。クライアントは、glafit株式会社様。なお、本製品は新しい立ち乗りタイプの電動モビリティです。具体的には「Revolutionize the last mile」を掲げ、ラストマイル移動を楽しく快適に変える商品となっています。また、本プロジェクトのブランディング・撮影についてはX-SCOOTER LOMのブランディング事例でご紹介しています。
3Cコンセプト:Compact, Connected, Comfortable
まず、開発の指針となったのは「3C」というコンセプトでした。具体的には、次の3要素を兼ね備えた立ち乗りモビリティです。
- Compact(コンパクト)——都市部の生活に溶け込むサイズ感
- Connected(コネクテッド)——人と人、人と街をつなぐデバイス
- Comfortable(コンフォタブル)——使うほど心地よい操作性
このように、3Cすべてを満たす立ち乗りモビリティは、当時まだ存在しませんでした。そのため、ゼロから設計する必要があります。
&Aのアプローチ:開発チームの一員として参加
そこで&Aは、glafitの開発チームに加わりました。具体的には「プロダクトデザイナー」としての参加です。つまり、外部の発注先ではなく、内部の一員として関わる形になります。なぜなら、立ち乗りモビリティの開発には、深い連携が不可欠だからです。たとえば、エンジニアとデザイナーが緊密に動かないと成立しません。
また、開発現場には日々新しい課題が生まれます。たとえば、構造の見直し、配線の取り回し、操作部品の配置。これらすべてに、デザインの視点から答えを出していく必要がありました。
デザインのこだわり:3つの設計判断
① 相棒のような気軽さを表現するフォルム
まず、「相棒と出掛けるような気軽さ」を造形のテーマにしました。そこで、威圧感のない親しみやすいシルエットを採用しています。同時に、バイクを操る楽しさを感じさせる存在感も両立させました。
その結果、新しい立ち乗りモビリティが完成しました。しかも、昔から存在していたかのような無骨さも併せ持つデザインです。つまり、新規性と懐かしさが共存するフォルムになっています。
② ファッションとコーディネートできる意匠
次に、ユーザーのライフスタイルに溶け込むデザインを追求しました。具体的には、街中で乗っても、服装と調和する色や形を意識しています。なぜなら、移動手段はファッションの一部だからです。
そのおかげで、乗ること自体が日常を彩るアクセサリーになりました。たとえば、カジュアルにも、フォーマルにも合わせやすい意匠です。立ち乗りモビリティを、新しいスタイルアイテムへと昇華させました。
③ Makuake1.5億円の応援購入が証明した完成度
さらに、開発の集大成として、クラウドファンディングMakuakeで公開しました。その結果、約1億5500万円の応援購入額を達成しています。これは国内屈指の規模です。
このように、市場に問うた結果が、デザインの完成度を証明しました。なお、製品の詳細はglafit公式のX-SCOOTER LOM製品ページでご覧いただけます。
プロダクトデザインで大切なこと:開発の一員になる
そもそも、新しいカテゴリーのプロダクトは、発注と納品の関係では生まれません。たとえば、立ち乗りモビリティのように前例のない商品。これは開発チームとの密な共創が不可欠です。つまり、外部のデザイナーが「中の人」になる覚悟が必要なのです。
X-SCOOTER LOMでは、glafit開発チームの一員として参加しました。その結果、エンジニアと共に新しい乗り物を完成させています。なお、&Aは、製品開発の初期段階から伴走する形でも対応できます。
同じくglafit様の事例として、グッドデザイン賞2021受賞のハイブリッドバイク「GFR-02」のプロダクトデザイン事例、万博出展の次世代モビリティ「WAKUMOBI」のプロダクトデザイン事例もあわせてご覧いただけます。
モビリティ・乗り物の開発をお考えの方へ
「開発チームの一員として伴走してほしい」「新しいカテゴリーの製品を作りたい」という方のご相談を受け付けています。プロダクトデザイナーとして、エンジニアと共に開発を進めます。まずはお気軽にお問い合わせください。
案件概要
| クライアント | glafit株式会社様(公式サイト) |
|---|---|
| プロダクト | 立ち乗り電動モビリティ「X-SCOOTER LOM(クロススクーター ロム)」 |
| スローガン | Revolutionize the last mile |
| コンセプト | 3C(Compact, Connected, Comfortable) |
| クラウドファンディング | Makuake/約1億5500万円の応援購入額 |
| 対応範囲 | プロダクトデザイン / 開発チーム参加 / 造形設計 |
| 関連事例 | X-SCOOTER LOM ブランディング(同一プロジェクト) / GFR-02 / WAKUMOBI |